カラオケで喉が痛くなるのはなぜ?対処法と痛めない方法を徹底解説
カラオケ中やカラオケの後に、喉がヒリヒリと痛くなったり、声がかれてしまった経験はありませんか?
カラオケの喉の痛みは、間違った歌い方や環境によって起こることが多く、放置していると声帯に負担がかかり、声のトラブルに発展することもあります。
本記事では、カラオケで喉が痛くなる原因と対処法を紹介し、喉を痛めないためのケアや歌い方のコツをわかりやすく解説します。
カラオケで喉が痛いと感じる3つの主な原因

カラオケで喉が痛くなる理由として「歌い慣れていないから」と考える方もいますが、実際には、喉の使い方や環境に問題がある場合がほとんどです。
初心者だけではなく、カラオケに頻繁に通う人でも、間違った発声習慣やコンディションによっては喉を傷めることがあります。
以下ではカラオケ中の喉の痛みにつながる主な原因を3つ紹介します。
- ・喉の筋肉が使えていない
- ・喉が締まりすぎている
- ・喉の環境が整っていない
喉の筋肉が使えていない
カラオケで声を出す際に、必要な喉周辺の筋肉がうまく使えていないことは、声帯に負担が集中し、喉が痛む原因となります。
喉の筋肉には声の高さや音量を調整するなど、さまざまな役割があり、筋肉が固まった状態で歌うことは、喉に悪影響を与えるリスクが高まります。
また喉の筋肉だけに頼らず、お腹の筋肉を使った「腹式呼吸」を使うことで、喉への負担を軽減することができるでしょう。
喉が締まりすぎている
カラオケで緊張したり力が入りすぎると、喉をギュッと締めてしまい、声帯が擦れ合って炎症を起こします。
特に高音や大声を出して、無理に声を絞り出すように地声で歌うことは、喉の痛みを引き起こす大きな原因です。
喉を傷めずに歌うためには、喉を締めずにリラックスして、開いている状態を保つようにしましょう。
喉の環境が整っていない
乾燥した空気やタバコの煙、喉に負担がかかる冷たい飲み物など、喉の環境が整っていないことは、喉の痛みにつながる原因といえます。
特に乾燥は喉にとっての大敵で、喉が乾いている状態で声を出すと摩擦が増え、声帯を傷つけてしまうことがあります。
エアコンの影響で湿度が低く乾燥しやすいカラオケの室内は、喉を潤す対処が必要になるでしょう。
カラオケで喉が痛いときの対処法

カラオケの最中や帰宅後に喉の痛みを感じたとき、そのまま放置してしまうと、長引くトラブルになる可能性があります。
痛みが出たときは、できるだけ早く適切なケアをすることで、回復を早め、気持ちよく歌うための準備にもなります。
以下ではその場ですぐに実践できる、カラオケで喉が痛いときの対処法を紹介します。
のど飴やハチミツで喉を潤す
喉が痛いときに、一番手軽で効果的な対処法が、のど飴やハチミツで喉を潤すことです。
のど飴は唾液の分泌を促し、喉全体を潤し、特にメントールなど刺激の強いタイプよりも、ハチミツや生姜入りなど喉を潤す効果のあるものがおすすめです。
また、ハチミツは保湿に加えて抗菌作用があるため、炎症が起きている喉をやさしく癒してくれます。
参照:養命酒|のど飴は効く?効果や仕組み、なめすぎなどの注意点を専門医が解説
食塩水でうがいをする
喉がイガイガしたり、ヒリヒリして痛いときには、食塩水でのうがいがシンプルで効果的です。
塩には殺菌効果と抗炎症作用があり、喉に付着した雑菌を洗い流しつつ、炎症を抑えてくれる働きがあります。
1日に数回うがいを行うことで、痛みがひどくなるのを防ぎ治りを早めますが、強すぎる塩分は逆に喉を刺激してしまうので、濃度には注意が必要です。
できるだけ声を出さない
喉に痛みを感じたら、日常的な会話も控えめにして、できる限り声を出さないようにします。
無理に話したり歌ったりすると、炎症を起こしている声帯にさらなる負担がかかり、症状が悪化してしまいます。
また十分な睡眠や、安静に過ごすなど、何よりも「喉を休ませる」ことが一番の治療法だと覚えておきましょう。
喉が痛くならないためのカラオケ中のケア方法

喉が痛くならないためには、歌っている最中のちょっとした工夫の違いで、喉へのダメージを大きく減らすことができます。
以下ではウォームアップやストレッチなど、カラオケ中に実践できる5つのケア方法をご紹介します。
カラオケ中でも手軽にできる簡単な方法ばかりなので、ぜひ取り入れてみてください。
歌う前にウォームアップをする
カラオケで歌い始める前には軽くハミングしたり、唇を震わせる発声のリップロールを数回行なうと、声帯を温め、無理なく発声できる状態に整えられます。
いきなり全力で歌うのは、準備運動をせずに全速力で走るのと同じで、喉や声帯に大きな負担をかけてしまいます。
たった数分のウォーミングアップでも、喉を守る効果は大きいので、習慣化することをおすすめします。
歌い終わった後にストレッチをする
歌い終わった後、首を左右に傾けたり、肩を回すなどの簡単なストレッチを取り入れると、血流が促され、疲労が軽減されます。
特に長時間歌った後は、喉や体をクールダウンさせる意味でもストレッチを忘れずに行ないましょう。
歌唱後は首や喉周りの筋肉が緊張しがちなので、そのままにしておくと筋肉が硬くなり、喉の違和感や疲労につながってしまいます。
水分をこまめに補給する
カラオケ中は、水をこまめに飲みながら喉の潤いを保ち、声帯へのダメージを防ぐようにしましょう。
冷たい飲み物や炭酸は、喉にダメージを与えるためなるべく避け、常温の水や刺激のない飲み物を選ぶとより効果的です。
また温かい緑茶や紅茶は、喉への殺菌作用や抗菌作用が期待できるといわれています。
部屋の湿度に気をつける
カラオケの室内は、できるだけ湿度を保つようにし、加湿器がある場合は必ず活用しましょう。
エアコンによって室内が乾燥していることが多く、気づかないうちに喉への負担が増すため、湿度の管理は、喉のコンディション維持において大きなポイントです。
また加湿器がない場合でも、マスクをつけて休憩したり、部屋をこまめに出るなどして、喉を守ることが大切です。
アルコールやタバコは控える
カラオケ中はテンションが上がって、お酒をつい飲みすぎたり、喫煙をいつもよりも多くしてしまいがちですが、喉を大切にしたいなら注意が必要です。
アルコールは脱水作用があり、声帯の潤いを奪うため、飲んでいる最中に水を挟むなど、喉の潤いを保つ工夫をしましょう。
また、タバコの煙は直接喉を刺激し、炎症を引き起こす原因になるので、喫煙を控えることを意識しましょう。
喉が痛くならない歌い方のコツ

カラオケのあとに喉が痛くならないためには、歌う前のケアだけでなく、歌い方そのものを見直すことも重要です。
以下では正しい姿勢や、裏声を使う、声のキーを調整するなど、喉への負担を軽減する歌い方のコツを紹介します。
喉が痛くならないだけではなく、歌声も上達する効果もあるのでおすすめです。
正しい姿勢で歌う
正しい姿勢で歌うことは、喉が痛くならず、かつ良い声を出すことができるポイントです。
猫背や前かがみの姿勢では、呼吸が浅くなり喉だけで無理に声を出すため、すぐに疲れてしまいます。
また座っている場合も、腰を立てて胸を開くことで自然と息の流れも安定し、喉の負担を減らすことができます。
高音では裏声を使う
無理に地声で高音を出すと、喉に過度な力が入り、声帯を傷つける原因です。
裏声は地声に比べて軽く柔らかい響きになるため、喉への負担が少なく、長時間の歌唱にも向いています。
慣れないうちは弱々しく聞こえるかもしれませんが、練習を重ねれば自然で心地よいミックスボイスで高音が出せるようになります。
キーを調整する
原曲のキーが声に合っていないと感じたら、無理せずキーを調整し、自分の声域に合わせるようにしましょう。
高すぎるキーは喉に負担をかける原因となり、カラオケの後に声が枯れたり、喉を痛めてしまいます。
「原曲キーで歌わなきゃかっこ悪い」と思う方もいるかもしれませんが、自分に合った高さで歌うほうが、喉への負担も少なくなり、自然な歌声になります。
喉に負担のない歌い方を身に付けるならボイストレーニングもおすすめ

日頃から喉のケアや痛みへの対処をしていても、喉が痛くなってしまう場合は、発声方法そのものを見直す必要があるかもしれません。
特に、カラオケで何度も喉を痛めてしまう方の多くは、気づかないうちに喉に負担のかかる歌い方を続けており、将来的に喉へ悪影響を及ぼす可能性もあります。
ボイストレーニングでは、プロの講師が呼吸法や発声の基礎、姿勢、声の響かせ方まで、正しい知識と技術を丁寧に指導してくれます。
筋肉や声帯に負担をかけない歌い方を身につけることで、喉の炎症や疲労を防ぎ、結果的に痛みが出にくくなります。
喉の痛みに悩まされることなく、より自由に、そして楽しくカラオケを楽しみたい方は、ぜひ検討してみてください。
カラオケで喉が痛くなる原因と対処法のまとめ
カラオケで喉が痛くなる原因は、発声方法の誤りや環境の問題、喉の使いすぎなど、さまざまです。
痛みを感じたときは、まずはのど飴や食塩水うがいなどのセルフケアで、早めに対処を行ないましょう。
また歌う前のウォームアップやこまめな水分補給、無理のない歌い方といった日常的なケアも欠かせません。
さらに、正しい発声をしっかり身につけたい方は、ボイストレーニング教室を活用するのも有効な選択肢です。
これからも無理なくカラオケを楽しむために、喉に優しいケアやトレーニングを一度見直してみてはいかがでしょうか。