ロングトーンの練習方法を解説!上手く出すためのコツは呼吸法にある?
ロングトーンは、歌っていて気持ちが良かったり、日々のストレス発散に繋がったりと曲の中でも盛り上がる部分です。
また、好きな歌手のコンサートに行った時、ロングトーンに圧倒されたことがある方も多いのではないでしょうか?
しかし、実際ロングトーンを出そうとすると息が続かない、綺麗に出せないことから諦めてしまいがちです。
今回は、ロングトーンへの悩みを解消すべく、ロングトーンを出すために必要な練習方法やコツを紹介します。これらを習得して、歌手顔負けの歌唱力を身に付けましょう。
ロングトーンとは?

ロングトーンとは、一定の音や声を長く出し続ける発声方法のことを指し、サビやエンディングなどの楽曲が盛り上がる部分で多く登場します。
安定したロングトーンを習得するためには、正しい発声法を身に付けて息の量をコントロールすることが必要不可欠です。
長くきれいなロングトーンを習得することで自由に声を伸ばすことができるようになるため、表現力もおのずと上がるでしょう。
ロングトーンがもたらす効果

ロングトーンを習得すると、歌全体にも以下のような効果をもたらします。
- ・表現力の向上
- ・ビブラートの習得に有利
これらの効果が得られると、具体的に歌声がどんな風に変わるのか、それぞれ解説していきます。
ロングトーンがもたらす効果①表現力の向上
ロングトーンを習得すると呼吸に余裕が持てるため、歌に抑揚をつけたり自分の気持ちを乗せたりして歌えるようになります。
楽曲の中でも感情を込めたい部分にロングトーンを使用すれば、聞く側に感動を与える効果が期待できます。
歌うこと自体に余裕ができることで、表現力を駆使した唯一無二の歌に仕上げることができるでしょう。
ロングトーンがもたらす効果②ビブラートの習得に有利
ビブラートは、声を伸ばしながら揺らすという上級者向けのテクニックですが、声を安定して伸ばす点でロングトーンを基盤としています。
ロングトーンを習得することでおのずと正しい呼吸法や発声方法が身に付くため、ビブラートも安定しやすくなると期待できます。
ビブラートが上手くできないという方は、まずロングトーンの習得に努めましょう。
ロングトーンに必要な準備

ロングトーンのコツを習得するために必要な準備は以下の2つです。
- ・正しい姿勢を整える
- ・リラックスする
これらは、歌う前に必ず行う準備でもあります。この準備を行うと、ロングトーンが出やすくなり、コツの習得が早くなります。
ロングトーンの練習の準備①正しい姿勢を整える
正しい姿勢は、以下の順番で行います。なるべく鏡の前で行いましょう。
①足を肩幅ほどに開く
②肩を落としてリラックスさせる
③重心を真ん中に乗せる(親指、小指、かかとに均等に力が乗るイメージ)
④顎を引く
この工程に沿って姿勢を整えると自然と背筋が伸び、腹筋に力が入ります。
最初は慣れない状態が続きますが、次第に意識せずとも正しい姿勢が身に付きます。
ロングトーンの練習の準備②リラックスする
リラックスすることで全身の筋肉がほぐれ、変な緊張を持ち込まずに歌やロングトーンの練習に挑むことができます。
正しい姿勢を作った上で、以下のリラックス方法に取り組みましょう。
①指を体の前で組む
②組んだ状態でゆっくり上に上げて引っ張る(2秒間停止する)
③両手を頭の上に下ろして休む(2秒間)
④②と③をもう一度繰り返し行う
⑤組んだ状態で上に引っ張る(5秒間停止する)
⑥両手をゆっくり真横に広げる
⑦体の真横を通って斜め45度の所で両手を止める(3秒間)
⑧全身の力を抜く
ロングトーンや歌の練習前だけでなく、普段の休憩時間にも活用できる簡単なリラックス方法です。
歌の練習前は必ず1回以上行って、体を軽くした状態で練習に励みましょう。
ロングトーンをうまく出すための練習方法

ロングトーンをうまく出すためには、正しい発声方法を身に付け、体に負担をかけないようにすることが重要です。
以下では、ロングトーンを上手く出すための練習方法を4つ紹介します。
ロングトーンの練習方法①喉を開く
喉を開く時は、喉の奥で声を響かせることを意識しましょう。これは、歌う時の正しい発声方法で、声を出す時に一番意識すべき点です。
喉を開いて歌うことで、音を倍増させて出すことができるため、体力の消耗を減らすことができます。
学生時代の合唱コンクールで、先生から「喉を開いて歌いましょう」と指導を受けた経験がある方もいるのではないでしょうか?
これは、子供という小さな体でも、この発声方法をすればどの音程でも倍の声量が出せるからです。歌う時は、喉を開くことを一番に意識しましょう。
ロングトーンの練習方法②声を頭から出すイメージを持つ
先程の説明の通り喉を開いた状態で声は出しますが、そのまま喉だけで歌おうとすると、喉の筋肉を使いすぎてしまい痛めてしまうかもしれません。
そのため、極力喉に力を込めずに歌う必要があります。
頭から遠くに声を届けるイメージで声を出すと音に伸びやかな印象が出るため、ロングトーンを出す時は喉を痛めず声の安定を保つことにも役立ちます。
ロングトーンの練習方法③リップロールを練習する
リップロールは、閉じた唇に息を当てて唇を震えさせる発声方法で、練習することで無駄な息を吐かずに適正量での呼吸を行う方法が身に付きます。
リップロールができるようになったら、これを行いながらどのくらいの時間長く声を出し続けられるか測ってみましょう。
日々練習していくことで、練習初日よりも長く声を出せるようになるはずです。
ロングトーンの練習方法④自分のロングトーンを聞き返す
上の3つが習得できるようになってきたら、実際にロングトーンがある曲を歌ってみましょう。
ロングトーン単体の練習だけでなく、歌いながらロングトーンを使う練習をすることで、肺活量や体力を付けることの必要性が分かります。
また、歌ったロングトーンを聴き返すと、自分の苦手な要素を把握できるため、録音して聴き返してみることでご自身の弱点を探ってみてください。
ロングトーンをうまく出すためのコツは正しい呼吸方法にある!

ロングトーンをうまく出すためには、正しい呼吸方法を実践していく必要があります。
そこで以下では、ロングトーンを出す上で基盤となるコツを2つ紹介します。
ロングトーンのコツ①腹式呼吸を行う
腹式呼吸は、歌う時やロングトーンを出す時の正しい呼吸法です。横隔膜を動かしてお腹を膨らませたりへこませたりしながら呼吸します。
息を吸うときは鼻でも口でもかまいませんが、大きく息を吸ってお腹をしっかり膨らませることが大切です。
その際、肩が上下に動かないよう意識しましょう。
肩の力を抜いて下げるイメージで行うと、自然と正しい呼吸がしやすくなります。
腹式呼吸は、猫背の状態で行うとしっかりできているのが分かりにくいため、記事冒頭で説明した正しい姿勢を整えた状態で行うようにしましょう。
ロングトーンのコツ②ブレスコントロールを習得する
ブレスコントロールは、息を吐くコツを習得する呼吸法です。
ロングトーンを出している時に息を吐きすぎてかすれ声になったり息切れしたりするのを防ぐために息を調整する必要があります。
ブレスコントロールを行う手順は以下の通りです。
①正しい姿勢を作る
②息をゆっくり自然な状態で吸う
③一定量の息を保ちながらゆっくり吐く
極めて簡単に行えるように感じますが、息を吸う時は腹式呼吸で行うため、最初のうちはうまく呼吸ができないことが多いです。
腹式呼吸を習得し、一定量の息を調整しながら吐くことができればロングトーンを息を使いすぎずに出せるようになるでしょう。
ロングトーンの出し方を習得するにはボイストレーニングがおすすめ!

今回ご紹介したコツを踏まえて日々練習していくことで、きれいなロングトーンを習得することができるでしょう。
しかし、一人だとなかなか練習が身についている実感がわかずに挫折してしまうという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本格的にロングトーンをマスターして周りと差をつけたいという方には、音楽スクールのボイストレーニングを受けるのがおすすめです。
プロからのレッスンを受けることで、間違った歌い方を改善して、効率的に歌唱力を上げることができます。
シアーミュージックでは、それぞれの悩みに合わせて、マンツーマンでボイストレーニングや歌のレッスンを行っています!
短期間で効果を実感したいという方は、ぜひ一度無料の体験レッスンにご参加ください。
ロングトーンの練習方法とは?まとめ
今回は、ロングトーンをうまく出すために必要な準備から練習方法やコツまでを紹介しました。
ロングトーンを習得するためには呼吸法や発声法を正しく行うことが大切となってきますが、これらの方法は歌をうまくするために必要な方法でもあります。
つまり、ロングトーンを出せるようになった時は、同時に歌う時のスキルも使いこなせる歌唱力王になっているというわけです。
歌に自信があってもロングトーンは上手く出せなかった方や、歌唱力に何か物足りなさを感じていた方も、ロングトーンを習得することで、今以上の歌声を手に入れられる日がきっと来るはずです。
また、プロのレッスンを受けて圧倒的なロングトーンを身につけたいという方には、ボイストレーニングの受講をおすすめします。