音域を広げる方法とは?おすすめトレーニング5選を紹介!
高音を出すと喉が締まってしまう、低音が響かず声がかすれてしまうといった経験はありませんか。
歌う時にこうした悩みを抱える方は多く、音域が狭いため思い描いた歌い方ができずに、自信をなくしてしまうということもあるでしょう。
音域は先天的に決まると思われていることが多いですが、後天的に広げることも可能です。
この記事では、自分の音域や目安を知る方法、また効果的なトレーニング法について解説します。
音域を広げようとした時に陥りがちなNG行動に加え、ボイストレーニングを取り入れるメリットなども併せてご紹介していきますので、正しい方法で歌唱力を身に付けたいという方はぜひ最後までお読みください。
一般的な音域はどれぐらい?

音域とは、その人が発声できる音の高さの幅を指し、歌唱において非常に重要な要素です。
一般的には、音を出せる範囲が広いほど、表現の幅が豊かになり、さまざまなジャンルの曲を歌いやすくなります。
また、高音域と低音域のバランスが整っていると、安定した発声が可能となるでしょう。
声質や体格によって音域にも個人差がありますが、ここではまず、女性と男性に分けて音域の目安を確認していきます。
一般的な女性の音域
声質や経験によって個人差がありますが、一般的な女性の音域は、G3からC5またはE5程度とされています。
ピアノで例えると、中央のド(C4)の1オクターブ下から、1〜1.5オクターブ上の音までが目安です。
女性は高音が出やすい一方、低音は声が安定しにくく、発声するためには練習が欠かせません。
高音域ばかりでなく、低音域も強化して音域を広げることで、バランスの取れた声に近づくことができるでしょう。
一般的な男性の音域
一般的な男性の音域は、E2からG4程度が目安とされています。
ピアノで例えると、低いミ(E2)から高いソ(G4)までで、ちょうど2オクターブ弱の広さです。
男性は低音が得意な傾向がありますが、高音域を出すにあたっては訓練が必要です。
地声での限界を超えようとすると喉に負担がかかりやすく、無理を重ねることで声帯を痛めてしまう可能性もあります。
無理のない範囲でトレーニングを継続すれば、少しずつ高音域も安定して出せるようになり、結果として音域全体の拡大につながります。
低音の深みと高音の伸びをバランスよく使いこなすことで、より豊かな歌声を手に入れることができるでしょう。
自分の音域の調べ方は?

音域を広げるには、まず自分がどの範囲の音を出せるのかを正確に知ることが重要です。
音域の調べ方として、ピアノやキーボードで音を鳴らし、音に合わせて声を出してみるのがおすすめです。
高音と低音のどちらも無理をせず、スムーズに発声できる音を測定しましょう。
ピアノやキーボードがない場合などは、音域確認アプリを使って自分の音域を数値で可視化する調べ方もあります。
地声だけでなく、裏声やミックスボイスも含めて確認することで、より正確に音域を把握できます。
音域を広げるためのおすすめトレーニング法5選

音域を広げるには、日々の練習の積み重ねが不可欠です。
いきなり高音や低音を出そうとすると、喉や声帯を痛める恐れがあるため、正しい呼吸や姿勢・筋肉の使い方を身につけて、無理をせず段階的に発声の土台を整えることが重要です。
ここでは、初心者でも取り入れやすく、実践することで音域の安定と拡張を目指せる5つのトレーニング方法を紹介します。
リップロール
リップロールとは、唇を軽く閉じて息を吐き、震わせる発声練習です。
「ブルルル」という音を出すように行うことで、喉に負担をかけずに声を出す感覚をつかむことができます。
リップロールを行うと呼気が安定して声帯がリラックスしやすくなり、滑らかな発声が身に付くため、日々のウォーミングアップにも最適です。
音階をつけてリップロールを行うと、無理のない音域で声を動かす練習になり、音程の精度も向上します。
リップロールの効果について詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照ください。
リップロールの効果とは?ボイトレの基礎を学んで歌唱力向上を目指そう
体幹を鍛える
体幹とは、腹筋や背筋、骨盤まわりなど、体の軸を支える筋肉群を指します。
歌うときに姿勢が崩れてしまうと、呼吸が不安定になり、思うように声が出ません。
そこで、体幹が安定すると腹式呼吸がしやすくなり、声の響きや伸びが格段に向上するでしょう。
毎日スクワットやプランクなどの簡単な運動で体幹を鍛えることで、歌唱時の姿勢が整いやすくなり、無理のない発声につながります。
声だけを鍛えるのではなく、身体全体のバランスを意識することが、音域を広げるための土台づくりになります。
腹式呼吸をマスターする
腹式呼吸は、安定した声を出すための基本となる呼吸法で、音域を広げるためにも有効です。
歌唱時に息が足りなくなる、音がぶれるといった問題は、腹式呼吸が身に付いていないことが原因の場合があります。
胸ではなくお腹を使って息を吸うことで、肺に十分な空気を取り込むことができ、長く力強い声を出せるようになります。
練習の際は、仰向けに寝て、お腹が上下するようにゆっくり呼吸する方法が効果的です。
腹式呼吸で安定した息の流れを習得することで、音域を広げるだけでなく、より豊かな声が出せるようになるでしょう。
声帯を鍛える
音域を広げるためには、声帯そのものを鍛えることも欠かせません。
声帯は非常に繊細な器官であり、無理な発声を続けるとすぐに炎症を起こしてしまいますので、軽めの発声練習を繰り返し行い、少しずつ柔軟性と筋力を高めていくことが大切です。
たとえば、低めの声からスタートし、半音ずつ上げていくスライド発声がおすすめです。
無理に大きな声を出すのではなく、息の流れと声帯のバランスを意識しながら発声することで、滑らかで安定した高音・低音が出しやすくなり、声の幅を広げるための基盤が整っていきます。
スケール練習
音域を広げるには、出しにくい音に挑戦するだけでなく、今出せる音を安定させることも重要です。
スケール練習を毎日繰り返すことで、音程の感覚が自然と身につくだけでなく、音のつながりや喉の使い方が整い、声の滑らかさも向上します。
ピアノでドレミファソラシドと順に弾きながら、音階に沿って声を出してみましょう。
はじめはゆっくりとしたテンポで行い、慣れてきたらリズムを変化させることで、実践的なトレーニングになります。
この地道な積み重ねが、音域を着実に広げる確かな力につながるでしょう。
音域を広げるのに逆効果!NGな歌い方3選

音域を広げたいという気持ちが強すぎるあまり、間違った方法で声を出してしまうケースは少なくありません。
無理な発声を繰り返すと喉や声帯に負担がかかり、音域を広げるどころか、かえって狭くなってしまうことがあります。
短期間で効果を出そうとせず、正しい発声と姿勢を意識しながら、地道に練習を続けることが大切です。
ここでは、初心者に多く見られる発声のクセや避けるべき歌い方を3つ取り上げます。
地声のまま高音を出そうとする
地声のまま無理に高音を出そうとすると、喉に大きな負担がかかります。
張り上げるような発声が習慣になると、声帯を痛めたり、音程が不安定になったりする原因になるため、地声から裏声へ無理なく切り替えることが重要です。
声の変わり目を意識して発声を繰り返すことで、高音を出す感覚がつかめるようになり、コントロールもしやすくなります。
このとき役立つのが、地声と裏声の中間をつなぐ発声法であるミックスボイスです。
ミックスボイスを活用したトレーニングを取り入れることで、地声と裏声の中間域を滑らかにつなぎ、負担をかけずに音域を広げることが可能となるでしょう。
喉を締め過ぎる・緩めすぎる
高音を出そうとして喉に力を入れすぎると、声帯が圧迫され、かえって声が詰まったようになってしまいます。
一方で、脱力しすぎると、響きが弱く不安定な声になってしまうため、発声時は腹筋や背筋を使って姿勢と呼吸を安定させることが重要です。
喉の使い方に偏りがあると、音域を広げるどころか、出せる音の範囲が狭まることもあります。
発声時に無意識に首や肩に力が入る人は、鏡を見ながら喉の動きを確認し、力みのない状態で声を出す練習を重ねましょう。
自己流に頼りすぎて発声のクセを放置する
自己流の発声を続けていると、知らないうちに悪いクセが定着してしまうことがあります。
たとえば、息を押し出しすぎたり、喉に力が入ったりするクセは、音域の広がりを妨げる大きな原因となります。
そのため、独学で練習を続ける場合でも、自分の発声を客観的に見直す姿勢が重要です。
スマートフォンで録音した声を聴くと、クセに気づきやすくなり、修正の手がかりが得られます。
声の使い方は感覚に頼る部分も多いため、他者からのフィードバックを受けることも、発声の改善に役立ちます。
こうすることで声のコントロールが安定し、音域を広げるための近道となるでしょう。
音域を広げるにはボイストレーニングを受講してみよう

音域を広げるためには正しい発声方法を身につけることが重要ですが、独学でできる範囲には限界があります。
自己流では発声のクセに気づきにくく、喉や声帯に無理な負担がかかる恐れがあるでしょう。
シアーミュージックのボイストレーニングでは、経験豊富な専門の講師が生徒一人ひとりの声の状態を分析し、最適なトレーニングをご提案いたします。
正しいフォームや発声を学ぶことで、これまで出せなかった音が出せるようになり、音域だけでなく声全体の表現力も高めることができるでしょう。
効率よく上達を目指す方にとって、ボイストレーニングは非常に心強い味方となり得ます。
まずはお気軽に、シアーミュージックの無料体験レッスンにお越しください!
無料体験レッスンを予約する音域を広げる方法とは? | まとめ
音域を広げれば、歌唱力が向上するだけでなく、自己表現の幅を広げることにもつながります。
ただし、高音や低音を無理に出そうとせず、正しい呼吸法や発声の土台を築くことが重要です。
リップロールやスケール練習などの基本的なトレーニングを継続することで、徐々に声の出せる範囲は広がっていきます。
さらに確実な効果を求めるなら、ボイストレーニングの受講を検討してみましょう。
専門的な指導を受けることで、声の悩みが明確になり、改善への近道が見つかるはずです。
シアーミュージックでは、マンツーマンで一人ひとりのお悩みに合ったレッスンを行っています。
音域を広げたいと思っている方はもちろん、自信を持って歌いたいと感じている方は、お気軽にシアーミュージックにお問い合わせください!