裏声の出し方とコツを徹底解説!練習におすすめの楽曲も紹介
歌を上手に歌いたいのに、高音がかすれてしまったり、裏声と地声が上手く切り替えられないといったことはありませんか?
裏声をきれいに出せるようになると、高音域を無理なく発声でき、表現力も豊かになります。
しかし、独学ではなかなか理想の高音がでず、喉に力が入りすぎたり、正しい発声法が身につかず、思うように裏声が出せないことも少なくありません。
そこで本記事では、裏声と地声の違いや種類の特徴を解説し、裏声を出すためのコツや効果的な練習方法を解説していきます。
さらに、練習に役立つ楽曲を男女別にご紹介していきますので、裏声での歌唱を上達させたい方という方は、ぜひ最後までご覧ください。
裏声とは?地声の違いを解説

裏声とは、声帯の振動の仕方を地声とは変えることで生まれる声で、高音を無理なく出すために用いられます。
透明感があり軽やかな響きが特徴で、歌唱に取り入れると音域が広がり、バラードの繊細な表現やポップスの高音パートも自然に歌えるようになります。
ただし、力みすぎると声がかすれて不安定になりやすいため、正しい出し方を理解して練習することが大切です。
裏声と地声の違い
裏声と地声の大きな違いは、声帯の使い方と声の響き方にあります。
2つの特徴を対比して理解することで、歌の場面や雰囲気ごとに適切に使い分けやすくなるでしょう。
発声方法 | 声帯の使い方 | 響きの特徴 | 主に使われる場面 |
---|---|---|---|
地声 | 声帯をしっかり 閉じて振動 |
力強く安定した響き | 話し声、 低音域の歌唱 |
裏声 | 声帯の一部だけを 振動 |
軽く息を含んだ 柔らかい響き |
高音域の歌唱、 繊細な表現 |
歌唱時には、地声と裏声を滑らかに切り替えることで表現力が高まり、自然で豊かな歌声に近づけることができます。
裏声の3つの種類

裏声にはいくつかの種類があり、代表的なのは「ファルセット」「ヘッドボイス」「ミックスボイス」の3つです。
声帯の使い方や響き方がそれぞれ異なるため、歌唱における役割も違います。
それぞれの特徴を理解することで理想の歌声に近づけることができ、効率的にスキルを伸ばしていけるでしょう。
ファルセット
ファルセットは「息漏れのある裏声」として知られ、声帯が完全に閉じずに振動することで生まれる、柔らかく透明感のある響きをもつ裏声です。
バラードなど繊細な表現に適していますが、声量が出にくく不安定になりやすいという特徴もあります。
裏声の練習を始めた際、多くの人が最初に体験するのがファルセットであり、呼吸を整えて練習すれば無理なく高音を響かせられるようになります。
ヘッドボイス
ヘッドボイスは、芯のある響きと伸びやかさを併せもつ裏声です。
声帯をしっかり閉じて振動させるため、ファルセットに比べて息漏れが少なく、澄んだ音色を力強く響かせられます。
頭の上に声が抜けていくような感覚から名付けられ、クラシックやミュージカルなど幅広いジャンルで使われています。
喉や体をリラックスさせて腹式呼吸を意識し、地声との切り替えを練習すれば、自然で滑らかな高音を出せるようになります。
ミックスボイス
ミックスボイスは、地声の力強さと裏声の軽やかさを組み合わせた響きをもつ裏声です。
高音を無理なく出しつつ芯のある声を維持できるため、ポップスやロックなど多くのジャンルで活用されています。
プロの歌手が高音域を安定して歌える理由の一つともされており、習得するには喉の脱力と息のコントロールが重要です。
最初は裏声寄りで始め、少しずつ地声の要素を加えて練習することで、スムーズに身につけられるでしょう。
なお、ミックスボイスについて詳しく知りたいという方は以下の記事をご参照ください。
ミックスボイスの出し方を解説!感覚をつかむためのコツとは?
裏声の出し方とコツ4選

裏声を安定して出すには、正しい練習方法を理解することが大切です。
力任せに発声すると喉を痛めたり、声がかすれたりしてしまうため、無理のない発声方法を身につける必要があります。
以下では、裏声をきれいに響かせるために役立つ4つのコツを紹介します。
初心者でも取り入れやすい内容なので、日常の練習に少しずつ取り入れてみましょう。
喉と身体をリラックスさせる
裏声を出すときに大切なのは、喉や身体に余計な力を入れず、リラックスした状態を保つことです。
肩や首に力が入ると声帯の動きが妨げられ、息の流れがスムーズでなくなり、声が不安定になってしまいます。
まずは深呼吸で全身をゆるめ、腹式呼吸で安定した息を意識しましょう。
また、あくびをするように喉を開くとリラックスした状態を作りやすくなり、無理なく響く裏声を出せるようになります。
地声と裏声を交互に出す
裏声を安定させるには、地声と裏声を交互に出す練習が効果的です。
まず低めの音を地声で出し、そこから少しずつ音を上げながら裏声へ移行し、再び地声に戻す、という一連の動作を繰り返しましょう。
このとき、喉に余計な力を入れず、息の流れを安定させて自然に切り替えることが重要です。
音階を「ドレミファソファミレド」とゆっくり往復させる練習だけでも効果があります。
何度も繰り返して練習すれば、地声と裏声の行き来が自然になり、なめらかな歌声になります。
ハミングで練習する
裏声の練習には、口を閉じて「んー」と声を出すハミングで練習するのが効果的です。
この練習を行うことで、喉の奥が自然に開き、余計な力を使わずに発声できるようになります。
また、ハミングで練習することで、声が鼻や頭の奥に響く感覚をつかみやすくなり、裏声の響きを覚えるのにも役立ちます。
低めの音から始めて少しずつ音程を上げれば、裏声に自然に移行できるため、歌う前のウォーミングアップとしても最適です。
裏声が上手い歌手の真似をしてみる
裏声をきれいに出すためには、裏声を出すのが上手な歌手の声を真似する練習も効果的です。
プロの歌声を参考にすると、裏声の響きや切り替え方を具体的にイメージしやすくなります。
このとき大切なのは、声質を完全にコピーするのではなく、裏声の響きや切り替えの滑らかさに意識を向けることです。
短いフレーズから練習を始めて徐々に曲全体へと範囲を広げていくと、耳で聴いた響きを体で再現できるようになり、実際の歌唱にも自然に活かせるようになります。
裏声の練習におすすめな楽曲

裏声を安定させるには、楽曲を使った練習が効果的です。
ここからは女性ボーカルと男性ボーカルに分けて、裏声の練習に適した曲をご紹介します。
下記でご紹介する曲を用いて裏声の練習を繰り返し歌うことで、裏声と地声を切り替える感覚を掴み、声の安定感を高めていきましょう。
【女性ボーカル】裏声の練習におすすめの楽曲
女性ボーカルの楽曲は、高音域で裏声を使う場面が多いため、練習に適しています。
宇多田ヒカルの「First Love」やAimerの「カタオモイ」は、繊細な裏声を使う練習になり、響きのコントロールを高める効果があります。
MISIAの「Everything」や松任谷由実の「春よ、来い」は、力強い声と柔らかい声を切り替える練習になり、表現力の幅を広げられます。
【男性ボーカル】裏声の練習におすすめの楽曲
男性ボーカルの楽曲は、高音部分で裏声を使うフレーズが多いため、練習に役立ちます。
BUMP OF CHICKENの「天体観測」やOfficial髭男dismの「Pretender」は、裏声と地声をつなぐ練習になり、自然で安定した発声につながります。
平井堅の「楽園」やスピッツの「楓」は、柔らかく澄んだ裏声を使う練習になり、息の流れを安定させる効果があります。
きれいな裏声の出し方を習得するならボイストレーニングへ!

裏声は独学でも練習することが可能ですが、自己流のままだと喉を痛めたり、地声との切り替えがぎこちなくなる恐れがあります。
効率よくきれいな裏声を習得したいなら、ボイストレーニングに通うのがおすすめです。
専門の講師から直接指導を受けることで、腹式呼吸や発声の基礎を正しく身につけられ、短期間でも安定した裏声を出せるようになります。
シアーミュージックでは、マンツーマンで一人ひとりの音域や課題に合わせたレッスンを行っているため、無理なく上達できるのも大きな魅力です。
まずは無料体験レッスンを利用して、自分に合った指導を実際に体感してみましょう。
お問い合わせはこちら裏声の出し方とコツを徹底解説 | まとめ
当記事では、裏声と地声の違いや、ファルセット・ヘッドボイス・ミックスボイスの特徴を紹介し、さらにきれいな裏声を出すためのコツや練習方法を解説しました。
裏声は、歌唱の幅を広げるために欠かせない表現方法であり、力まずに息を安定させ、繰り返し練習を重ねることで上達が見込めます。
効率的に裏声を習得したい方は、専門講師の指導を受けられるシアーミュージックのボイストレーニングを活用するのがおすすめです。
まずは無料体験レッスンを通じて、レッスンの雰囲気を体験してみてください。