声帯閉鎖とは?仕組みや感覚、トレーニング法を解説!

歌っているとき、声が不安定になったり、かすれてしまい迫力が出ないと感じた経験はありませんか?
その原因として、「声帯閉鎖がうまくできていないこと」が考えられます。
声帯閉鎖は、声を安定させ、音の響きを強めるために欠かせない技術です。
そこで本記事では声帯閉鎖の基礎知識やメリット、具体的なトレーニング方法を解説していきます。
本記事を参考に声帯閉鎖を習得し、ワンランク上の歌声を目指しましょう。
声帯閉鎖とは?仕組みを解説!
声帯閉鎖とは、声を出すときに声帯(のど仏のあたりにある2枚のヒダ)をしっかりと閉じて、息が漏れないように声を出す技術のことです。
声は肺から押し出された息が声帯を振動させることで生まれますが、声帯が十分に閉じていないと、息が漏れて弱々しい声やかすれた音になってしまいます。
声帯閉鎖が適切にできれば、少ない息で声を出せるようになるため、力強く伸びやかで遠くまで響くような声になるでしょう。
さらに、声帯閉鎖は声を響きを強めるだけでなく、地声から裏声への切り替えを滑らかにする役割も果たします。
音程が上下するときにも声が途切れずに滑らかにつながることで、歌全体の安定感が増し、表現力豊かな歌唱が可能となるでしょう。
声帯閉鎖で得られるメリット
声帯閉鎖を正しく身につければ、歌声の響きや安定感が増し、表現の幅を広げられます。
ここでは声帯閉鎖によって得られる3つのメリットを取り上げ、それぞれの特徴を詳しく解説していきます。
芯のある高音が出せるようになる
声帯閉鎖を習得すると、息が無駄に漏れず声帯が効率よく振動するため、高音でも声がかすれにくくなります。
その結果、声に力強さが加わり、芯の通った高音を安定して出せるようになります。
声に力強さや存在感が加わることで、歌全体の表現力が高まり、聴き手に強い印象を残せるでしょう。
音程が安定する
声帯が閉じていないまま発声すると、息が漏れて声が揺れ、音程が不安定になります。
声帯閉鎖を正しく行えば、声の支えが安定し、音程を正確にコントロールできるようになるでしょう。
音程を安定させられると、ロングトーンやバラードでも安心して歌うことができ、表現の幅が広がります。
また、音程の精度が高まることで、ハーモニーやアンサンブルでも周囲と調和しやすくなります。
喉に負担がかかりにくくなる
声帯閉鎖を習得すれば、少ない息で効率よく声を出せるため、喉全体に余計な負担がかかりにくくなります。
その結果、長時間歌っても声が枯れにくく、無理なく健康的に歌唱を続けることができます。
正しい発声を身につければ、ライブや練習を重ねても安定した声を維持でき、歌唱全体のパフォーマンスも向上します。
また、喉を守ることで無理なく練習を続けられるため、結果的に上達も早くなります。
声帯閉鎖筋のトレーニング方法
声帯閉鎖を習得するには、声帯をしっかり閉じる働きを担う声帯閉鎖筋を鍛えることが必要です。
ここでは、初心者にも取り組みやすい声帯閉鎖筋のトレーニング法3選を紹介します。
エッジボイスの練習をする
エッジボイスとは、声帯を最小限の力で閉じて低速で振動させる独特の技法です。
この発声を練習に取り入れることで、声帯閉鎖筋が鍛えられ、安定した発声を身につけやすくなります。
また声帯が振動する感覚を直接確認できるため、声帯閉鎖の仕組みを理解するうえでも有効です。
短時間でも継続すれば、声帯を自然に閉じる力が徐々に定着していき、実際の歌唱に役立ちます。
なお、エッジボイスについて詳しく知りたい方は以下の記事をご参照ください。
エッジボイスとは?出し方やコツ、習得することの効果を解説!
ハミングで確認する
鼻を響かせるように「んー」と発声するハミングは、初心者でも取り組みやすい発声法の一つです。
喉に力を入れずリラックスした状態でハミングすると息の出口が制限されるため、声帯が自然と閉じやすくなります。
ハミングは息漏れがあると音がかすれてクリアに響かないため、声帯がしっかり閉じているかどうかが分かりやすいです。
また、鼻腔に響かせることで声が前に出やすく、喉を締め付けずに発声できるため、負担をかけずに練習できるのも大きなメリットと言えるでしょう。
スケール練習を行う
スケール練習は音階を上昇、下降させながら発声する方法で、実際の歌唱に近い状況で声帯閉鎖を確認できます。
特に高音へ移行する際は声帯をしっかり閉じる感覚が必要であるため、自然と声帯閉鎖筋が鍛えられます。
継続して取り組むことで、発声が安定するだけでなく声の伸びや表現力も向上し、歌唱全体のレベルアップが期待できるでしょう。
声帯閉鎖筋のトレーニング時の注意点
声帯閉鎖のトレーニングを正しい方法で行えば、息漏れを防ぎ、安定した発声や高音の習得に役立ちます。
ただし誤ったやり方を続けると喉を痛める危険があるため、無理をせず正しい方法で練習することが大切です。
ここでは、声帯閉鎖筋のトレーニングの際に、特に注意しておきたい3つのポイントを紹介します。
息の量を調整する
強い息を一度に出そうとすると声帯が開き、声帯閉鎖筋のトレーニング効果を十分に得られません。
必要最小限の息を声帯に流すように意識すれば、無理なく安定した声を出せるようになるでしょう。
息を細かくコントロールできるようになると、発声全体が効率的になり、よりスムーズに声を出せるようになります。
喉を締め付けないように注意
声帯を「閉じる」と意識するあまり、喉に力が入ってしまう人は少なくありません。
声帯閉鎖を正しく行うには、喉を締め付けず、声帯がそっと閉じるイメージを持つことが大切です。
体をリラックスさせて発声すれば、喉に負担をかけずクリアで響きのある声を作り出せるようになります。
過度なトレーニングは行わない
声帯は非常に繊細な器官であり、長時間にわたって無理なトレーニングを続けてしまうと、喉を傷める原因になってしまいます。
短時間でも良いので、繰り返しトレーニングすることが、安定した発声を身につけるために重要です。
毎日少しずつトレーニングを重ねていくことで、喉に負担をかけず、自然に声を磨いていけるでしょう。
声帯閉鎖を習得したいならボイストレーニングがおすすめ
声帯閉鎖は独学でも練習できますが、自己流では誤った感覚を覚え、喉に負担をかけてしまう危険があります。
特に、高音を出す際には声帯閉鎖の調整が非常に難しく、わずかなズレで声が不安定になりがちです。
効率的かつ安全に習得したい方は、専門的なボイストレーニングを受けるのがおすすめです。
シアーミュージックのボイストレーニングでは、マンツーマンで一人ひとりのレベルや悩みに合ったレッスンを行っています。
プロの講師による指導を受けて練習すれば、正しいコントロールが身につき、効率よく上達できるでしょう。
安定した力強い歌唱を実現したいという方は、お気軽にシアーミュージックの無料体験レッスンにお越しください!
お問い合わせはこちらから!声帯閉鎖とは? | まとめ
この記事では声帯閉鎖の仕組みやメリット、効果的なトレーニング方法を解説しました。
声帯閉鎖を正しく習得すれば、高音が安定し、音程も取りやすくなります。
エッジボイスやハミング、スケール練習は特に有効ですが、過度なトレーニングは喉を痛めるおそれがあるため、注意が必要です。
声帯閉鎖を効率的に習得したい方は、自己流ではなく専門的なボイストレーニングを受けるのがおすすめです。
プロの指導を受ければ、自分では気付きにくい癖を修正でき、高音もよりクリアに力強く響くようになるでしょう。
歌唱力向上に向けて、シアーミュージックのボイストレーニングを活用してみてください。

